企業で働いてきたエンジニアが独立してフリーランスを始めるときには心構えが必要である。企業では多くの人材が集まって仕事をしているという面があるため、基本的には自分の専門性を生かした仕事だけを行っていれば問題ない。エンジニアの場合にはプログラミングやシステムの構築、テストなどを任される場合が多いだろう。しかし、独立したときには状況が変化する。

そもそも企業では仕事が上から与えられるものになっているが、フリーランスの場合には自分で仕事の獲得をしなければならない。依頼を受けて仕事を行い、その対価として報酬を受け取るという形で収入を得ていく働き方だからである。
また、企業であれば他の人によって担われていた仕事も自分で行わなければならないので注意が必要になる。宣伝活動なども自分の力で行うことになるだろう。そして、収入を得たからには税金を納めなければならず、経理の仕事も自分で行わなければならない。

エンジニアとしての仕事を優先したいと考えたら、必ずしも全ての仕事を自分で行う必要はない。仕事の獲得はエージェント、経理の仕事は税理士や公認会計士などに任せてしまうこともできるからである。エージェントの場合には利用は無料というのが原則だが、経理の場合には代わりにその費用を払わなければならないだろう。

そのような出費が生じることも念頭に置いて、収入を増やせるように努力を続ける必要があるのはフリーランスをする上で心しておいた方が良い。